はやく許してくれ

生き恥に心をすり減らした凡愚のチラ裏

小さな欠陥

近々、約1年ぶりに彼女と会うことになる。

正直に心の内を吐露すると、会うのが楽しみとは言い難い。

もうとっくにこちらの気持ちは冷めきっていて、あちらの気持ちは継続していて、それでも長らく待ってくれているという事実に、どうやっても応えられそうにない。

会えば話もするしセックスもするだろう。人間として、男女として、「やろうと思えばできる」ことを「ただ行う」ような感覚がある。

一度、心の最も弱いところを見られ、自分の事のように泣かれた時、非常に心が揺らいだことがあるけれども、それも一過性のもので終わってしまった。

ここまで想ってくれる人の事を大切にできないのは、人間として欠陥があるのだろうなと他人事のように想う。健全に長続きする人との関係性に必要不可欠なのは「対等」であること、「尊敬」できること、ありきたりな言葉ではあるけれど、どちらも自分には欠けていることが感じられる。

誠実さが欠けているのだと思う。非常に申し訳ない。

せめて不誠実を通すのであれば、「最初から好きじゃなかった」という本音だけは、伝えない様にしなくてはならないと思う。